さまざまな経験から学び、「自分らしい保育」を目指す
神奈川県で保育士として働いていた大江さん。新型コロナウイルス流行を機に、地元都城にUターン移住しました。家族や友人などに囲まれ、生き生きと保育士として働いています。
- 大江 涼子さん(36歳)
-
- 先輩歴|2024年3月移住
- 職業|保育士
保育士に憧れ、都城市内の高校を卒業後に鹿児島の短大で保育士資格を取得した大江さんは、都城市内の保育園に就職。保育士として働くなかで、「都会の保育は進んでいる」と耳にし、都市部での保育を学びたいと思い、福岡や神奈川の保育園に勤務しました。そんな中流行した新型コロナウイルス。親しい人となかなか会えない期間が続いたことをきっかけに、地元都城へのUターン移住を決意しました。
給食を美味しく食べてくれると、大江さんも自然と笑顔に
Q そもそも、なぜ保育士になろうと思ったのですか?
小学生の頃から小さい子どもたちが大好きで、とにかく「子どもがかわいい」「子どもたちに触れ合っていたい」と思っていました。10歳くらい下の従兄弟のお世話もしていましたね。だから、将来の夢は小さい頃からずっと、保育士しか考えてなかったです。それで、高校卒業後に短大に進学して保育士資格を取得しました。
今も保育士として働いていますが、好きなことを仕事にできて幸せを感じています。
シドニーでのワーキングホリデー時代。大江さん(左)と友人
Q 都城から離れたきっかけは?
鹿児島の短大を卒業後は、地元に戻って都城の保育園で働き始めました。都城の保育園で働いていくなかで、「都会の保育は進んでいる」と耳にしたんです。実際に都会で働いて経験したい・吸収したいと思って福岡の保育園に転職しました。働いてみて、噂どおり周りの先生たちのレベルが高いと実感しましたね。
その後、より都会の保育というものを知りたいという好奇心から、神奈川の保育園に転職しました。そこでは、「子どもを尊重する・押しつけない」という「子どもファースト」が実践されていて、その観点を学ぶことができました。
実は、福岡と神奈川の間には1年間のワーキングホリデーを挟んでいるんです(笑)。子どものことは大好きなんですが、「ずっと保育士でいいのか」「もっと広い世界を見た方がいいんじゃないか」と思って、人生1回きりということもあり、思い立ってシドニーにワーキングホリデーに行きました。シドニーでも保育に携わりたかったんですが、子ども相手はナチュラルな英語が求められるので、諦めて日本料理屋で働きました。シドニーは自分に合わなかったけど(笑)、「自分が楽しむことが大切」ということを感じられて、良い経験だったと思います。
Q 都城にUターンしたのはなぜ?
神奈川では新しい保育園の立ち上げにも関わることができて、とても充実していたのですが、1年経たずに新型コロナウイルスが流行。行動が制限され、保育士という職業柄も相まって職場以外の人と会うのもなかなかできませんでした。気心が知れた友だちが多いのは、やっぱり地元都城。プライベート面での物足りなさも相まって、友達や故郷への思いが募り、都城に帰ってきました。
乗客の多い電車移動が苦手というのもあったので、今では都城での通勤ドライブをリラックスしながら楽しんでいます。
連絡帳を書く大江さん。子どもたちのその日の様子を丁寧に思い返します
Q 都城に戻ってきて、良かった点は?昔との違いは?
都城インターチェンジにつながる都城志布志道路や、山之口町に大きな陸上競技場も造られていて、街の変化や勢いをすごく感じました。また、まちなかにあるMallmallでマルシェなどのイベントをやっているのをよく見かけるので、街に活気があるなと思います。
ほかにも、家族や友達が近くにいるという安心感と、食べるものがおいしい安心感。食べることが好きな私は、都城の肉や野菜などが安くておいしいのがホントに嬉しいですね(笑)。
先生同士が積極的にコミュニケーションをとる職場
Q 現在の保育園の印象は?
神奈川の保育園の同グループという縁で、今は「早水保育園」で働いています。早水保育園は、神奈川の保育園時代の「子どもファースト」という感じもありながら、先生同士・職員同士がお互いを気遣いながら丁寧に仕事をしていると感じます。また、ありがたいことに、すごくいい先生ばっかりで、とても働きやすいですね。働き始めてまだ短いこともあり、園長先生や先輩の先生がよく声をかけてくださるので、早く馴染めるように温かく見守ってもらっているなあといつも感じています。
子どもたちが嬉しそうにしてくれることが幸せと語る大江さん
Q 都城へ移住を考えている人にアドバイスをお願いします。
まずは「移住・定住サポートセンター」に相談することだと思います。自分にどんな支援制度が適用されるか、難しそうなことを何回聞いても、いつも丁寧に答えてくれました(笑)。とても相談しやすかったですね。ほかにも、今年から保育士就職の支援制度(※)もあるということで、保育課にも相談に行きました。担当の職員さんが分かりやすく答えてくれましたよ。移住について具体的に固まってなくても、「とりあえず聞いてみる、聞いてから考える」はアリだと思います。
※令和6年度から開始した都城市の「保育士等就職支援事業(紹介ページにリンク)」
Editor’s note!
とにかく子どもが大好きで、自分の「好き」や「楽しい」を大切にしながら、保育士として働く大江さん。これからの目標を聞いた際に「福岡や神奈川の保育園で学んだスキルを、自分なりに今の保育の現場に落とし込めれば」と笑顔で答えたのが印象的でした。早水保育園の園長先生は、大江さんを「気付きが早く安心して任せられる、素晴らしい先生」と評価。大好きな保育園で働く大江さんの今後の活躍が楽しみです。